市では、昭和57年からこれまで9次にわたり行財政改革に積極的に取り組んでいます。
第1次方策(昭和57年度~)身近な改革
宇土市行財政改革の第1段階は「身近な行革」と題し、まず庁内から無駄の洗直しを行いました。
手始めに実行できるもの、また職員自身の行財政改革に対する姿勢(コスト意識)の確立を目指し、経費の節減を主とした庁内改革15項目を実行しました。
具体的にはタクシーチケットの廃止、職員の出張規制、管理職手当の10%カット、起工式・完工式等での折詰・記念品廃止等を実施しました。
第2次方策(昭和58年度~)行政機能の向上を目指す改革
第2段階は、「行政機能の向上をめざす改革」と題し、5つの推進項目についての改革を実行しました。
- 行政機構
- 行政の守備範囲と民間委託
- 補助金制度等の各種制度の見直し
- 事務事業と公共料金の見直し
- 給与・職員定数の見直し
第3次方策(昭和59年度~)市民と共に考える行革
第3段階は、「市民と共に考える行革」と題し実施しました。
折しも、この時期に全国の地方自治体が足並みを揃える形で標準スタイルともいえる地方行政改革大綱が示され、本市においても第1次方策、第2次方策の成果を踏まえ、当面の措置事項として所要の改革を実行しました。
また、市民の代表者で構成する宇土市行財政改革審議会を設置し、市民サイドからみた行財政改革を「行革大綱」として、事務事業の見直しから始まる6項目を審議検討しました。
第4次方策(平成7年度~)新宇土市行財政改革大綱 ~行政システムの創造~
新たに「地方公共団体における行政改革推進のための指針」が示され、これをもとに、平成8年2月に「行政システムの創造」を目指し第4次大綱を策定しました。
具体的な改革項目としては、情報公開条例及び全国初となる文書管理条例の制定とそれに対応した文書ファイリングシステムの導入、給食センター調理・配送業務及び受付・電話交換業務の民間委託、幼稚園における3歳児からの3年保育の実施、行政情報の発信を目的としたホームページの開設、職員の23人削減等を実施しました。
第5次方策(平成13年度~)第5次宇土市行財政改革大綱~職員の意識改革がキーワード~
第5次行財政改革では、職員の意識改革なくして行財政改革の目標達成は困難であることから、改革の基本的方向の第1番に「職員の意識改革」を掲げ、民間経営感覚による簡素・効率化という視点に立ち行財政改革に取り組みました。
また新たな取り組みとして、次の3つの数値目標を掲げ実現を目指しました。
- 経常収支比率の89%以下を目標とする。
- 平成13年度当初の職員数から40人以上削減を目標とする。
- 現年度課税分の市税収納率98%以上を目標とする。
これらの数値目標のうち、2.の職員数削減は1年前倒しで目標を達成し、3.の市税収納率は平成17年度課税分において目標を達成することができました。
第6次方策(平成18年度~)第6次宇土市行財政改革大綱~市民とともに歩む行政の推進~
第6次行財政改革では、「市民とともに歩む行政の推進」をキーワードに、さらなる市民満足度の向上を図るため、職員の自治体経営感覚の徹底や発想方法を転換する意識改革、市民による自発的なまちづくりを推進する上で、限りある行政資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を有効活用しながら全職員が一致団結し改革に取り組みました。
また、職員数、市税の収納、財政指標に関することについては、第5次に引き続き、次の数値目標を掲げ実現を目指しました。
- 平成17年度当初の職員数から8%(24人)以上の削減を目標とする。
- 現年度課税分の市税収納率98%以上を目標とする。
- 経常収支比率の93%以下を目標とする。
これらの数値目標のうち、1.については平成22年度職員数271人で9.1%(27人)の減少、2.については平成21年度収納率98.3%、3.については平成21年度経常収支比率90.7%と3つの数値目標について達成することができました。
また、平成16年度から5年間を計画期間とした、国の「三位一体の改革」の影響による財政非常事態に対する緊急対策としての「宇土市財政健全化プラン」の策定や、平成17年度から5年間を計画期間とした、行政改革における具体的な取り組みを集中的に実施するためのプログラムとして、可能な限り目標の数値化や具体的な指標を用いた「宇土市集中改革プラン」の策定等を通じ、住民サービスの向上や業務の効率化等を図る上での徹底した内部努力を積み重ねてきました。
第7次方策(平成23年度~)第7次宇土市行財政改革大綱~市民が実感できる改革~
第7次行財政改革では、「市民が実感できる改革」をキーワードに、第5次宇土市総合計画に掲げる「みんなでつくろう元気な宇土市!」の実現に向け、市民が満足する「質」の改革を行うために、以下の2つの方針を立て23の推進プログラムに沿って進めました。
また、効果額が算出可能な取組について、歳入6項目・歳出4項目の目標効果額を設定しました。
- 市民満足度の向上を図る改革
- 財政の健全化に向けた改革
第8次方策(平成28年度~)第8次宇土市行財政改革大綱~元気な宇土市を創る「前向きの改革」~
第8次行財政改革では、「元気な宇土市を創る『前向きの改革』」をキーワードに、宇土市が将来にわたって「選ばれ続けるまち」であるよう「攻め」の視点を盛り込んだ新たな改革に力を入れて取り組むため、以下の3つの基本方針と6つの推進項目から改革を推進しました。
- 基本方針1 「守り」だけでなく将来を見据えた「攻め」の改革
- 基本方針2 行政だけでなく「みんな」がつながる改革
- 基本方針3 職員の力を伸ばし、活かすための改革
その結果、ふるさと納税の充実、各種予防対策の充実による社会保障費抑制、コンビニ交付サービスの導入等に取り組みました。
第9次方策(令和3年度~)第9次宇土市行財政改革大綱~スマート自治体を目指して~
第9次行財政改革では、「カイゼン」をキーワードとした徹底的な業務カイゼン・効率化による行財政運営を推進していくため、以下の4つのカイゼン方針を定め、行財政改革に取り組んでいきます。
- カイゼン方針1 スマートな行政運営を目指すカイゼン
- カイゼン方針2 市民のための行政サービスのカイゼン
- カイゼン方針3 未来につながる財政基盤のカイゼン
- カイゼン方針4 職員のレベルアップのためのカイゼン