香害(こうがい)とは
「香害」とは、合成洗剤や柔軟剤、化粧品類などに含まれる合成香料(化学物質)の香りによって、不快感やさまざまな健康被害が生じることを言います。
自分にとっては快適な香りでも、もしかすると他人は不快に感じたり、なかにはアレルギーや「化学物質過敏症」を発症し体調不良で苦しんでいる人がいるかもしれません。
化学物質過敏症とは?
一度に大量の化学物質を体内に取り込んだり、長期間にわたり、微量の化学物質に繰り返しさらされることで、体内の化学物質の許容量を超えて発症すると言われています。詳しい原因などはわかっていないため、誰にでも突然発症するリスクがあり、特に子どもへの影響は深刻です。はっきりと診断されるまで時間がかかったり、周囲から理解されずに苦しむ人も多い病気です。
主な症状
代表的な症状には、頭痛やめまい、吐き気、目や喉の痛み、動悸、倦怠感などがあります。
対処法
確実な治療方法や予防方法が確立していないため、原因となる化学物質を避けることが、最も有効な対処法と言われています。また、適度な食事・休息・睡眠をとり、適量の運動をし、精神的なストレスを避けて良い健康状態を保つようにすることで症状が軽快したり、発症を予防できる場合があります。
私たちにできること
まずは、この病気と香害について理解し、症状に苦しんでいる人やまだ発症していない人を守るためにも、公共の場や大人より影響を受けやすい児童生徒が集まる場※では、化学物質過敏症を誘発するような香料(香水、芳香剤、香りの強い柔軟剤・整髪料など)の使用を控えるなどの配慮をお願いします。
※特に学校では、家庭から持ち込まれる給食エプロンや制服などに付着した柔軟剤等の強い香りが、化学物質過敏症を誘発する可能性があります。